新年度が始まり、これから毎日のお弁当作りに頭を悩ませている方も多いかもしれません。
でもお弁当作りは筋トレと同じ。毎日繰り返していれば次第に力がついてきて、忙しい朝でも、たとえ冷蔵庫に何もない朝でも、なんとか弁当箱をいっぱいにすることができるようになるものです。
そんな弁当作りの「作る人」にも「食べる人」にも大切なのが弁当箱選び。お気に入りの弁当箱があれば、作る作業も楽しくこなせそうです。
今回おすすめするのは「曲げわっぱの弁当箱」。曲げわっぱのイメージといえば、値段が高くて手が出しにくいと言われていますが、実際に使ってみるとこれはとても優秀なお弁当箱なのです。そんな曲げわっぱ弁当の魅力をご紹介します。
曲げわっぱとは?
スギやヒノキの薄い板(白木)に熱を加えて円形に曲げ、合わせ目をカバやサクラの皮などで綴じて作られた容器のことを「曲げわっぱ」と呼ばれています。
弁当箱や、おひつ、カップなど様々な用途に使用されていますね。産地は秋田県大館市が有名ですが、今では日本各地で生産されています。
曲げわっぱの弁当箱にも価格の幅があり、塗装をほどこさえれたものなどもあります。しかし少々高価でも長く使えてしかも経年変化がほとんど無いという点では、絶対のおすすめは白木の曲げわっぱです。
どんな良い点があるの?
スギやヒノキの木の持つ吸水性、殺菌効果、香りなどを楽しむことができます。ま
た白木がご飯の水分をちょうど良い加減に吸収してくれるので、プラスチック容器のように完全に密閉することはできませんが、その分余分な水分が抜けて、ご飯が冷めても美味しくいただけるのです。
また、殺菌効果もあるため、弁当の中身が傷みにくいのも特徴です。
詰め方のコツは?
好き嫌いがあるかもしれませんが、おかずカップなどを使わずそのままご飯の上におかずをの並べていく方法が食べやすく、しかも洗いやすいと思います。
その手順をご紹介します。
1.ご飯を半分ほど入れる
ご飯の詰める量によって弁当全体の量を調節していきましょう。
食べ盛りの男の子などには、ぎゅうぎゅうに詰めるとかなりのボリュームになります。
2.汁気の少ないおかずをご飯のそばに盛り付けていく
汁気の多いおかずをご飯のそばにすると、お昼の時間までにご飯に水分が染み過ぎてしまいます。
白いご飯を楽しみたい日のお弁当は、ご飯のそばには汁気のあまり無いおかずを詰めましょう。
3.手前に入れたおかずにのせて次のおかずを盛り付けていく
おかずとおかずが重なっていても、それが美味しさになったりもするので、相性のいいおかずを選んで盛り付けていきましょう。
その時にまっすぐに立てるのではなく、少し寝かせたくらいの感じでのせていくとたくさん入れられて詰めやすくなります。
4.最後に汁気の多いおかずをご飯より少し離して入れたら完成です
お手入れ方法
曲げわっぱの弁当箱は、プラスチックなどの密封できる弁当箱と違い、いくつか注意しなければならないことがあります。
1.密封できないので、汁気の多いものは入れない。おかずの水分は煮詰めたりして少なめに調整しましょう。また持ち運びのときは横にしないことが大切です。
2.熱々のままですぐ蓋をせず、冷ましてから閉めることで夏場などは傷みを防ぐことができます。さらに弁当を詰める前に軽く酢を浸したキッチンペーパーで弁当箱全体を拭いておくと、酢の殺菌効果でさらに安心です。
写真のように詰め終わったら、蓋をずらして蒸気を逃がすために少し時間をおきます。
3.空の弁当箱が返ってきたら、少量の水につけてから洗い、洗い終わったらすぐに乾かします。揚げ物やハンバーグのケチャップなどがついていたとしても、水につけることで汚れが浮き上がります。
台所用洗剤で優しくこすって洗えば簡単に汚れも落ちますよ。
そのまま放置しておくとカビが発生したりするので「食べたらとにかくすぐ洗って乾燥させる」ことが鉄則です。
でも慣れてしまえばそれほど難しいことではないんです。毎日使い続けて10年近い我が家の曲げわっぱ弁当箱も、いまだに全く古くなった様子は全く感じません。
お弁当例あれこれ
◆エビフライとオムライス弁当
このような油分の多い日のお弁当でも、帰宅後しっかり洗って乾燥すれば汚れもすっきり落ちます。ケチャップが蓋について広がってしまうのを避けるため、蓋が閉まる分の高さを考えてご飯を盛り付けてみました。
ケチャップが気になる方は、別の容器にケチャップを入れて持参しても良いかもしれません。
◆とんかつ弁当
とんかつはごはんにのせても美味しくいただけます。
◆ハンバーグ弁当
この時はご飯とハンバーグの間にレタスで仕切りを作りました。レタスもそのまま食べられて、帰りは弁当箱の中は空っぽです。
また2つ目のハンバーグ弁当には味の濃いおかずが多かったので、ハンバーグとレンコンのきんぴらの間にオーブン用ワックスペーパーを小さく切って敷き、油が移らないようにしました。目立たなくておすすめですよ。
まとめ
いかがでしたか?初めは高くて手入れが難しそう!と、手が出せないと思っていた曲げわっぱ弁当箱でしたが、使ってみると全く難しくありませんでした。
仕切りも何もないシンプルな楕円形を毎日自分の好みに詰めることができるのも楽しみです。
またなるべく帰ってきてからの洗い物を増やしたくないので、おかずカップも極力減らす工夫をしてみました。ご飯を全体に敷き詰めた上に、鶏そぼろ、炒り卵、緑の野菜の胡麻和えなど3色弁当もよく作っていました。
また、ロールサンドイッチや冷やしうどん、焼きそばなどどんな献立のお弁当でも詰め方次第で美味しく詰められました。
新学期の始まりに、長く使える曲げわっぱ弁当箱を手に入れてみませんか?きっと作る時間も食べる時間も楽しみになるお弁当が作れると思いますよ!
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