日々の生活の中で料理を作ることは当たり前のように行われています。
私の場合料理の仕事をしていたり、料理に関する記事を執筆したりしているので、いつの間にか食事を作ることがルーティーン化してしまい、ともすれば自己流に陥ってしまいがちです。
そんな時に料理教室参加のお話が。
これは行かない手はありません。
年代の違う方々が集まって先生のもとで料理を習う経験は、今まで気づかなかったことを感じさせてくれる有意義な時間となりました。
そんな料理教室で気づいたこと、教わったことをレポートしてみたいと思います。
場所は博多の和風だしでおなじみの茅乃舎店舗で
料理教室が開かれたのは、博多の和風だしで有名な「茅乃舎」の店舗内のスタジオです。
定期的に料理教室やイベントが開催されているスペースは広々として使いやすいキッチンがありました。
こちらで販売されているだしの素やたれを使って韓国料理を作ります。
教えてくださる韓国人の先生も「時間が短縮できるし、忙しい毎日に有ると便利な調味料で、韓国人の私でも美味しいと感じます」と話されていました。
おうちで簡単!美味しい韓国料理。メニューは5品
メニューは5品。2時間以内でこの5品を16人で作ります。
- 白菜サラダ(辛醬使用)
- チャプチェ(すき焼きの割り下使用)
- ホバクジョン(野菜だし使用)
- わかめスープ(鶏だし使用)
- プルコギ(焼肉のたれ使用)
まずは下ごしらえをする段階で先生から言われた言葉は火の通りがどの野菜も均等になるように、切り方を工夫しましょうということでした。
人参は斜めにスライスして細切りにすると、サイズが均等になって炒めやすいこと、しいたけは大きいものは傘の部分を薄くそぎ切りにして、2枚にしてから切り揃えると均等になるなど、知っているようで実は知らなかった切り方のコツを再発見できたのは収穫でした。
野菜を炒めるのはサラダ油。ごま油は香り付けに
具材をそれぞれの食べやすい大きさに切り終えたら、炒め始めます。
野菜の火の通り具合を考えて、今回は1種類ずつ炒めることになりました。
その方が混ぜた時に色が綺麗に仕上がるからです。
また、玉ねぎは半分の量をすりおろしにしてタレに混ぜるのも旨味が出て肉が柔らかくなり、美味しくなるそうです。
もしも食べないで残っていたりんご、キウイ、梨などがあれば、それをすりおろして加えるのもおすすめとのことでした。
ここで一番ハッとさせられたのは、炒めるにはサラダ油を使う方が良いということです。
韓国料理だと最初からごま油をしっかり使って炒めるイメージがありましたが、実はごま油を炒めすぎるとせっかくの栄養成分が飛んでしまうのだとか。
もしごま油を使うのであれば太白ごま油のような、サラダ油に近いものが良いそうです。
普段私たちが使っているごま油は、炒め物の最後に照りを出すために使ったり、香り付けに使用すると美味しく栄養価も高くいただけるということを教わりました。
調理中手元が見えない時は、モニターでチェック
調理中に総勢16名で1つのフライパンの中をのぞき込んでいると、どうしてもはっきり手元が見えない時があります。
そんな時にモニターでフライパンの中身だけを映し出してくれるので、そちらを見て確認することもでき、とても便利でした。
初めて見る麺は韓国食材店で購入可能
チャプチェに使う麺は、先生おすすめのこちらの麺。見た目はグレーで長く、さつま芋のデンプンが入っているのでしっかりとした食感があります。
こうした韓国料理の食材は、専門店で買えるほか、大きなスーパーマーケットの韓国食材のコーナーに売られていることもあるとか。通販でも購入可能だそうです。
5分茹でると、この状態になりました。デンプン質が豊富なので、みるみるうちに麺がくっついてしまいます。
もともと長かった麺を食べやすいようにハサミで切っていく先生。
「韓国の料理は食べやすい大きさに切ります。なぜなら食べるときにお椀を持ち上げる習慣がないから。箸やスプーンを使って食べやすいように、ハサミなどを使って切ることが多いです。」とのこと。
ご飯と汁物を食べるときはスプーン。おかずを食べるときは箸を使います。
昔の韓国の箸やスプーンは銀製品で作られており、これはスープの中に毒が入っていたら色が変わるので、それを知るためだったとか。
お国が変われば習慣も変わるものです。先生の巧みなトークに聞き入りながら、料理は進んでいきました。
白菜がしんなりするまでしっかりもみこむ
辛味をつけたサラダは白菜で作ります。
これはキムチを作るのにも応用できるそうですが、最初にたっぷり塩を振りかけ、白菜の水分を完全に出し切ります。
こうすることで後で混ぜる調味料やごま油がしっかりと絡むのだそうです。
肉をしっかり揉みこむことで旨味が増す
タレや調味料の準備ができたら、肉にしっかり混ぜ合わせます。
まんべんなく染み込むように揉み込んで10分程度寝かせます。こうすることで肉も柔らかくなり、美味しくなるのですね。
ホバクジョン(ズッキーニの黄金焼き)で香りが漂う
韓国料理で言う「ジョン」とは、薄切りにした魚や肉、野菜などに味付けをした後、小麦粉をつけて焼いたもののことを呼びます。教室ではホバク(ズッキーニ)のジョンを作りました。
塩、小麦粉に野菜だし少々で味付けをした野菜を、溶き卵にくぐらせて油で炒めるだけなのです。作るのが簡単で、あっという間にできてしまうのもポイントが高く、これは子どもも喜びそうだなと思いました。
残ったものもしっかり使う!さすが先生!
ホバクジョン用の、溶き卵を入れた粉だけが少し残ってしまいました。先生がすかさず「ネギ入れてチヂミを作りましょう」と言って少しの塩と大量のネギを投入。こんがり焼き色が美味しそうなチヂミがあっという間に出来上がりました。食材を無駄にしないこの姿勢、真似しなければと思いました。
さて完成です!
手前2品がチャプチェ、右がプルコギです。チャプチェは先ほど茹でてハサミでカットした麺が野菜にしっかり絡み、仕上げのごま油が効いています。
プルコギもタレと一緒に揉み込んだ調味料の味がきちんと活かされていて、具材それぞれの持ち味がよく出ていました。
さまざまな発見とともに料理の楽しさを再確認した2時間でした
写真上から時計回りに白菜のサラダ、チャプチェ、わかめスープ、プルコギ、真ん中がホバクジョンです。見た感じとても量が多く、油もたくさん使っているので最初は皆さんから「うわー食べられるかしら」と声が出ていました。
でも野菜が多く、味のバラエティにも富んでいるため、意外とスルスルと食べられてしまいます。ごま油もたくさん使っているのに胃もたれなどもせず、体に優しい料理だなと感じました。
体験してこそわかる料理の楽しさ
料理教室は新しい発見と、食材に対する今まで知らなかった知識が増える良い機会です。参加した方々は年齢層も幅広く、初めて会った人同士でもみんなで和気あいあいと作って食べて片付けていくのは楽しい時間でした。
これからも機会があればぜひまたこのような新しい料理との出会いを楽しみたいなと思います。今度は別の国の料理、タイ料理なども面白そう、などと帰り道ではすでに次に参加する料理教室のことを考えたりしていました。
もし機会があれば料理教室に参加されてみてはいかがでしょうか。きっと楽しい発見が得られますよ!
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