秋の味覚秋刀魚、さんま!今年は昨年より水揚げ量も増えそうで、脂ののった秋刀魚をお手頃価格でたくさん食べられそうですね!
秋刀魚を使った料理は塩焼きだけではありません。煮たり揚げたり、食べ方も豊富です。また秋刀魚はイワシと同じ青魚で、DHAをたくさん含んでいます。
そんな秋刀魚の栄養価と、それを存分に発揮する調理方法をご紹介します。
秋刀魚の旬はいつ?
漢字で「秋刀魚」と書かれるように、サンマの旬は秋です。
秋刀魚は回遊魚で、成長段階に応じて生息場所を移動していきます。夏場はオホーツク海などの北の海にいて、秋になると次第に南下して本州を通過していきます。
この南下する秋頃が一番脂が乗っていて、おいしく、獲れる時期は9月~11月ごろと言われています。
秋刀魚の効用
秋刀魚を始め、鯵(アジ)や鯖(サバ)、鰯(イワシ)などは青魚と呼ばれ、この青魚の油に生活習慣病を予防する効果のある成分が豊富なことで有名ですね。
中でも以下の2つの成分が含まれていることで知られています。
DHA(ドコサヘキサエン酸)
脳細胞を活性化したり、目の網膜活性化に効果がある。
EPA(エイコサペンタエン酸)
血液をサラサラにして動脈硬化を防ぎ、血栓を出来にくくする。
どちらも魚の脂肪に多く含まれている脂肪酸の一種で、人間の体内では作ることが出来ないため、普段の食事から補給する必要があるのです。
他にも皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAや、カルシウムの吸収を助ける働きのあるビタミンDなどが含まれていてます。更に女性には不足しがちな鉄分を多く含んでいるのも特色です。
美味しい秋刀魚は目だけでなく口元もチェック!
魚は目を見れば鮮度が分かるとはよく言われていますが、本当に鮮度のいい秋刀魚は水揚げから3日ほどの間は、下顎(くちばし)の先端が黄色になっているそうです。
秋刀魚の中には傷ついた体をしていたり、血走った目をしているものもありますが、水揚げの時についたもので鮮度にはあまり関係ないと言われています。
それよりも背中や腹部が白く、全体に厚みがあってふっくらしている秋刀魚が脂が乗った美味しい秋刀魚を見分ける方法です。
焼き秋刀魚には塩加減がポイント
秋刀魚と言えばまずは焼いて食べるのが一番ですね。焼く前にしておくことで、旨味が一気に上がる方法があります。
それは塩加減。ある程度パラパラとかけている方は多いかもしれませんが、実はかなり多めに塩をふってなじませることで、皮がパリパリになり中身がホクホクになります。グリルから焼き上がって取り出すときには、香ばしい香りがします。
そしてこの方法だと、隣に添えた大根おろしにたっぷり醤油をかけなくても、塩味がしっかりついて美味しくいただくことができますよ。
また、秋刀魚に必ず添えられる大根おろしですが、大根にはジアスターゼ(別名:アミラーゼ)と呼ばれるでんぷん消化酵素や、たんぱく質分解酵素のプロテアーゼ、また焼き魚に含まれる発がん性物質を抑える働きのあるオキシターゼなどが含まれています。
秋刀魚は脂肪の多い魚なので、食べると一時的に胃もたれなどを起こしやすいのですが、大根と一緒に食べることによって消化酵素が働いて消化を促進し、辛味成分が食欲を刺激して美味しく食べられるというわけです。
昔から伝わる食べ物の組み合わせは、理にかなったものだったのですね。
秋刀魚を焼くときには、魚焼きグリルにキッチンペーパーや刷毛でオイルを少々塗ってから中を強火で温めておいてください。皮が網にくっつかずに綺麗に焼くことができます。試してみてくださいね。
秋刀魚を使った料理の数々
焼き魚だけが秋刀魚料理ではありません。秋刀魚はクセがなく、色々な料理にアレンジできる上に、細くて長い切り身は使い勝手がとても良いのです。
お弁当のおかずなどにもぴったりなのでいくつかアレンジを覚えておくと便利ですね。
鶏肉よりさっぱり!秋刀魚の竜田揚げ
秋刀魚の切り身を一口大に切り、しょうがに酒、みりん、醤油を1:1:2の配分で加えてしばらく漬け込みます。キッチンペーパーで水気を拭き取ったら片栗粉を多めにまぶして油で揚げます。
鶏肉とは一味違う、ちょっとさっぱりした竜田揚げです。カボスやゆずをたっぷりかけても美味しいですね。
ご飯が進む!秋刀魚の蒲焼き
これもご飯が進むおかずです。三枚下ろしにした秋刀魚を一口大に切り、片栗粉をまぶしておきます。
蒲焼きのタレの材料として、醤油、みりん、酒、砂糖を1:1:1:0.5の配分で準備しておきます。秋刀魚がカリッと焼けた頃に一度フライパンから取り出し、タレを煮詰めてからさっと絡めます。
うなぎとは違った蒲焼きの味で、ご飯が進みますよ。
お酒のおつまみにも!秋刀魚のカルパッチョ
秋刀魚を三昧おろしにして切り身についた骨を丁寧に抜きます(刺身用を使うと手間が省けて便利です)。その後斜め方向に細切りにします。こうすることで、量も増えるし、食べやすく見た目も綺麗に盛り付けられます。
ドレッシングはお好みですが、今回はポン酢とごま油と酢を3:0.5:1くらいの配分でミックスしてみました。
刺身の下にアルファルファやブロッコリースプラウトが隠されていて、少量でも食べ応えがあります。
他にも秋刀魚の煮付け、炊き込み御飯、秋刀魚とトマトソースを合わせたり、秋刀魚と大葉だけのシンプルパスタも美味しかったです。お気に入りメニューを探してみてくださいね。
秋の味覚を存分に楽しみましょう!
パリパリと焼き目のついた焼き魚にキュッとカボスを絞って食べるもよし、刺身にしても美味しいし、蒲焼きもご飯が進みます。
焼くだけでなく、食べ方の工夫次第でいく通りものメニューができるのが秋刀魚の良いところですね。DHAやEPAによる血液サラサラ効果や、脳細胞の活性化などとても役に立つ栄養素が含まれていることもよくわかりました。
秋の味覚である秋刀魚の旬はこれからです!たくさん食べて体に良い秋刀魚のパワー取り込みましょう!
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