除菌、抗菌。ウイルス対策に必要なことは?

新型コロナウイルスの流行のため、ドラッグストアではマスクや消毒用品の品切れ状態が続いています。インターネットでの注文も、マスクは品切れか又は法外な高値で売られたりしていました。

ただでさえインフルエンザの流行の季節と重なり、その他にも受験シーズンとあってマスクが必要な人も多いのに、困ったものです。厚生労働省のホームページを見ると

■予防法はありますか?
一般的な衛生対策として、咳エチケットや手洗い、うがい、アルコール消毒など行っていただくようお願いします。

新型コロナウイルスに関するQ&A

とあります。マスクは咳をしている人がこれ以上拡散しないように、また、健康な人がウイルスを持っている人のくしゃみや咳などの飛沫感染を防ぐためにマスクをつけるのが、今の私たちにできる予防となっています。

では、マスク以外のウイルス対策では、どんなことに気をつけて生活していれば良いのでしょうか。私たちができる除菌、抗菌グッズを使った対策を考えてみました。

ウィルス感染対策として売られている商品を見てみると

マスク以外にも「除菌」とうたわれる製品は、かなりの品薄状態になっています。もう一度ここで「殺菌」「除菌」「消毒」「抗菌」について確認していきたいと思います。

ドラッグストアやスーパーではウイルス対策として「殺菌」「除菌」「消毒」と表記されたたくさんの商品が並べられています。「薬用」という表示や、容器に「抗菌」と書かれているものもあります。こうした言葉は、大きく分けると『菌を殺す』もの『菌を殺さないが増殖を抑える』ものの2つに分けられます。

菌を殺すのが「殺菌」で、菌を増やさないようにするのが「増殖抑制」「殺菌」という言葉は、医薬品医療機器法(旧・薬事法)に基づいて、厚生労働省が文言の表示などを規制しています。殺菌以外の「菌の増殖抑制」は、それぞれの製品の業界団体が表示を自主的に決めているそうです。

「殺菌」の中にはさらに、「消毒」「滅菌(めっきん)」という分類があります。「消毒」は病原性のある細菌(病原菌)をターゲットにした言葉で、感染症を防げる程度にまで病原菌を殺すこと。「滅菌」は、高圧水蒸気や強い消毒薬で処理するなどして完全に微生物を死滅させることを意味します。

これに対して「菌の増殖抑制」に使われる言葉には「抗菌」「除菌」があります。これらは、「増殖抑制」するものとして、洗剤やウェットティッシュ、スプレーなどが挙げられます。

「除菌」とうたわれた製品を使うことで、「除菌効果のないものを使ったときと比べて、対象となるものの表面(手指などの身体部分を含まない)から、生きた細菌数をある程度減らすこと」が「増殖抑制」あるこの意味となっています。抗菌も除菌も、あくまで「増やさない」ようにしているのであって、菌を殺しているわけではない、という点がポイントです。

ものの表面についた菌は、何もしないと増殖していきます

殺菌 完全に死滅させる
消毒 ある程度菌を殺す
抗菌 菌の増殖を防ぐ
除菌 菌を取り除いて増殖を防ぐ

病院や、完全に隔離されている場所にいない限り、私たちの生活の中から完全に菌を殺してしまうことは不可能です。それでも、少しでも菌の増殖を遅らせたり、増やさないようにするために、こうした除菌、抗菌グッズが広く使われているのですね。

除菌ウェットティッシュの効果とは?

除菌ウェットティッシュの効果をテスト- 埼玉県

面白い記事を見つけました。埼玉県が除菌ウェットティッシュの効果をテストしています。除菌ウェットティッシュのアルコールタイプ、ノンアルコールタイプ、除菌とうたっていないウェットティッシュ、水を含ませたティッシュペーパーの4種類で、どれだけ除菌ができたかテストしたものです。

もちろん、アルコールタイプのウェットティッシュが一番効果があったものの、いずれの除菌ウエットティッシュも1回の拭き取りだけで全ての細菌を除去することは困難だったそうです。拭き取りの回数を重ねることで細菌数を減少させ、3回目の拭き取り後はどのペーパーでも大部分の細菌を除去することができました。

これを見ると、除菌という言葉にこだわりすぎることはなく、回数拭き取りをすることが大切だとわかります。

簡単に出来て、でも大切なことは正しい手の洗い方

除菌ティッシュなどで手を拭く、除菌スプレーなどを服にスプレーしておくことは、感染を予防するという意味ではとても大切なことです。でも身近なことで、一番簡単にできる予防法としては、手を洗うことではないでしょうか。手を洗う時の洗い方にポイントがあるのです。

①指輪や時計などははずします。
②まず流水で手を洗います。
③せっけんをつけてしっかり泡立てます。
④手のひら、手の甲をこすり、指の間は、両手を組むようにしてこすり合わせて洗います
⑤親指は、反対の手でねじるようにして洗います。
⑥指先、爪の間は手のひらの上で指先をこするように洗います。
手首は、反対の手でねじるようにして洗います。
⑧流水でせっけんと汚れを充分に洗い流します。
清潔な乾いたタオルで水分をしっかりとふき取ります

LIONキレイキレイ「正しい手洗い」より

指の間まで洗うこと、手首まで洗うこと、洗った後は清潔な乾いたタオルで水分をしっかり拭き取ることが大事なのです。手を洗う場合は、抗菌や除菌作用のあるハンドソープなら更に良いですが、大切なことはすみずみまで洗うこと。手洗いなしの場合のウイルス量を100万としたとき、流水のみだとウイルス量は100分の1に、ハンドソープと使うと1万分の1ほどに減らすことができるそうです。

ウイルス感染がニュースになるこの季節、丁寧に手洗いをし(もちろんうがいも忘れずに!)、抗菌や除菌グッズを上手に使いながら、マスクで飛沫感染を防げば、人混みも必要以上に恐れることなく出かけられるのではないでしょうか。何より、1日も早いコロナウイルスの終息を願うばかりです。

 

 

 

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新型コロナウイルスの影響で、マスクをする人がとても多くなっています。もちろんマスクは有効ですが、まずは手洗いとうがいの徹底が重要だと改めて感じています。あとは喉を潤わせておくことも忘れてはならないことの1つ。私はこの時期、いつも以上にお茶を飲んでいます。

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新型コロナウイルスの影響で、マスクをする人がとても多くなっています。もちろんマスクは有効ですが、まずは手洗いとうがいの徹底が重要だと改めて感じています。あとは喉を潤わせておくことも忘れてはならないことの1つ。私はこの時期、いつも以上にお茶を飲んでいます。