現在全国的に猛威を振るっているのがインフルエンザウイルス。
学校では学級閉鎖にとどまらず、学年閉鎖や学校閉鎖が出るところまで。子供だけでなく大人にも、高齢者にも感染の波は広がっています。
毎年冬の寒い時期から春の初めにかけて流行するのはなぜなのでしょうか?またどうして感染が広がるのでしょうか?
インフルエンザの感染の原因や予防対策を改めておさらいしてみましょう。
ウイルスの感染経路は2種類
【飛沫感染】
感染した人がくしゃみや咳をすることにより、その飛沫をウイルスに感染していない人が鼻や口から吸い込んで感染する飛沫感染があります。
くしゃみなどの飛沫の最大飛距離は2メートルとも言われているので、この範囲内にいる人は感染する可能性があるのです。
【接触感染】
感染した人が口や鼻を触った手で物を触り、それを触った人の鼻や口の粘膜を通して感染することです。
例えばくしゃみをした後の手をすぐには洗い流さずに電車のつり革などにつかまった場合、そこに付着したウイルスが次に触った人の口や鼻から感染する可能性があります。
なぜ冬場だけに感染が広がるの?
インフルエンザウイルスは気温が20℃以下、湿度が20%くらいの環境を好みます。このため暑くて湿度も高くなる夏場は、インフルエンザ菌の活動が出来ないのです。
また、冬場は寒さのために換気をせず、窓を締め切ることが多くなるのも、インフルエンザ菌が蔓延する原因と考えられています。
感染しないために心がけたいこと
家族や学校、職場などで周りにインフルエンザに罹患した人が現れたら、感染しないように心がけておきたい事柄をもう一度おさらいしましょう。
■正しい手洗い
手洗いはインフルエンザ菌を洗い流す一番有効な手段だと言われています。まずはしっかり手洗い石鹸を泡立てることが大切です。
手洗いが不十分になりやすい場所として、親指、親指と人差し指の間、爪の先、爪の間などがあります。これらもしっかり泡で洗い流しましょう。
うがいも普段より多めに長くすると、喉が潤い、付着したウイルスも洗い流しやすくなります。外出から帰宅時は必ず手洗いうがいをセットで行いましょう。
■免疫力をあげる
体調が悪かったり、睡眠不足、または普段から体温が低めな人は、病原菌に対する免疫力(体内に入ってきた細菌やウイルスから体を守ろうとする力)も低くなりインフルエンザウイルスに感染しやすくなります。
免疫力を高めるためには、体を温めて体温を上げることが大切です。普段から手足や首回りを冷やさないように気をつけましょう。
また、食べ物で免疫力を上げるためには、腸内環境を整えることが大事です。腸内の善玉菌を増やし、腸を健康に保っていれば、ウイルスが侵入してきても体内での繁殖を抑えてくれます。
納豆、キムチ、漬物などの発酵食品や、ヨーグルトなどを意識して摂るように心がけましょう。
■湿度を保つ
インフルエンザウイルスは低温で低湿度を好みます。人も、乾燥する冬場は喉や気管支の粘膜が夏場より潤いが減るのでウイルスが入り込みやすくなるのです。
このため加湿器を使って部屋の中の湿度を上げておきましょう。適度な加湿はウイルス菌の繁殖を抑え、菌の浮遊を抑えてくれます。
湿度が約40~60%の間に設定してあれば良いでしょう。
■いつも喉を潤しておく
空気が乾燥している冬場は、喉や気管支も乾燥した状態です。湿度を好まないウイルスにとっては好条件なので、なるべく普段から喉を潤すことを忘れないようにしましょう。
こまめにお茶や水を飲む、またはのど飴などをなめると効果的です。風邪やインフルエンザの予防に効果があると言われている、マヌカハニー入りののど飴を見つけたので、買ってみました。
それでも感染してしまったら
どんなに防いでも、残念ながら移ってしまうこともありますね。インフルエンザは症状が進むのが早く、朝は何となくだるいなくらいでも、一気に高熱が出ることもあります。
そんな時は以下のことを忘れないようにしましょう。
- 速やかに医療機関にかかり薬を処方してもらう
- 加湿をした部屋でこまめに水分を摂りながら安静にしておく
- 睡眠を十分に取る
- ウイルス菌の拡散を防ぐために、マスクをしておく
- 学校や職場など人ごみへの外出などは熱が下がるまで避ける
インフルエンザウイルスと戦える体にするために
手洗いうがいはもちろんのこと、部屋を加湿することも大切です。
それに加えてウイルスをもらわないような健康な体でいるためには、普段から体を温めることを意識し、発酵食品などで腸内環境を整えて免疫力を上げていきましょう。
また、万が一かかったとしても、症状を軽くすませるために予防接種も効果的です。インフルエンザはウイルスに対する抗体ができるのに1~3週間かかると言われています。
例年流行する期間の1~2月に抗体ができているように、11~12月ごろに予防接種を受けるのが良いとされているので、来年の参考にしてください。
参照
厚生労働省インフルエンザQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
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