これさえあればご飯がモリモリと進んでしまい、小さな子どもからお年寄りまで食べやすい食材のひとつが「シラス」ですね。
このシラスの旬は春と秋の2回あり、これから迎える季節は春のシラスのまさに旬!です。
シラスの効能や、美味しい食べ方をご紹介します。
シラスとは何の魚?
「シラス」とはイワシや、アユ、ウナギなど、体の透明な稚魚のことを呼びます。約2cmくらいの大きさまでの稚魚が「シラス」と呼ばれているそうです。
マイワシの子のシラスは春が旬で、カタクチイワシの子は秋が旬です。
ウルメイワシの子のシラスも獲れますが、時期がとても短く、梅雨の時期に獲れることもあるそうです。また、同じシラスの仲間でも製造方法によって名前も変わります。
- 釜揚げシラス(獲れたての生のシラスを釜で茹でたもの)
- 太白ちりめん、シラス干し(釜茹でしたシラスを少し乾かした柔らかいシラス)
- ちりめん(シラスを半日以上かけて天日干しをし、よく乾かしたもの)
シラスの美味しさ秘密は、獲れたての状態でどれだけ早く釜茹でするかがポイントで、鮮度の良いまま釜茹でされたシラスは味も品質も上等なものになるそうです。
シラスならではの効能とは
【カルシウム】
魚を丸ごと食べるわけですから、小さくてもシラスにはカルシウムがたっぷりと含まれています。
カルシウムは骨の健康のためには欠かせない成分なので、シラスのようにどんな料理ににも使える食材は、カルシウム摂取にはとても役立ちます。
【ビタミンD】
体の中でカルシウムの吸収を促進させる働きを持つビタミンDも、シラスにはたっぷりと含まれています。
カルシウム不足からなる骨粗鬆症の予防のためにも、シラスは効果が期待できる食材です。
【DHAとEPA】
DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、イワシやサバ、アジなどの青魚に多く含まれている必須脂肪酸です。
これらは体内ではほとんど作ることができないため、食べ物で積極的に摂取することが必要になります。
DHAは脳や網膜などの神経の発達のために必要で、子どもには特に大切な栄養素です。
これに対してEPAは血管や血液に働きかけ、動脈硬化や心筋梗塞などを予防する効果があります。
この両方を含んでいるシラスは、子どもから大人まで幅広い年代層が食べておきたい食材だということがわかります。
美味しいシラスの選び方と保存方法
パックに入って売られていることがほとんどのシラス。その選び方にもいくつかポイントがあります。
- 色の白っぽいシラスを選ぶ
- シラスから水分が出ていない
- 全体的にサイズや形が揃っている
- シラス以外のものが混ざっていない
- 身がふっくらとしている
保存は、賞味期限内にできるだけ食べきることのできる量を買うのが一番ですが、量が多い場合は、ラップに小分けしてさらに保存用袋に入れて冷凍しておくのが良いでしょう。
シラスを使った調理あれこれ
今までご飯の友だとばかり思っていたシラスは、他の食材の邪魔をせずどんな料理にも合わせてくれる懐の深い食材だったのです。
シラスを使った料理をいくつかご紹介します。
■しらす納豆かけご飯
定番の食べ方ですが、ご飯の上にシラスをのせ、その上に納豆をトッピングします。筋肉や内臓などの組織を作る上で欠かせないタンパク質。
そのタンパク質を豊富に含む納豆と、シラスのカルシウムを一緒に摂ることのできるメニューです。
■しらすトースト
シラスにとチーズ?と思っていたものの、実際に作ってみたら「なるほど!合う!」と思ったものです。
マヨネーズを塗ったパンの上に、シラスをたっぷりとのせ、その上からチーズをのせて焼きます。
シラスとチーズの塩味が絶妙に混ざり合って、美味しくてカルシウムたっぷりの朝のメニューです。
■厚揚げのしらすおろしポン酢
厚揚げが好きなのでおかずにもよく登場しますが、ほとんどがそぼろあんかけやおろし生姜で食べていました。
今回カリッと焼いた厚揚げの上に、大根おろしとたっぷりのシラス、鰹節とねぎをトッピングしてポン酢で食べてみました。
合わないはずないですよね!優しい味ですが、お腹がもしっかり満たされる。そんなお気に入りの一品になりました。
■しらすたっぷりのペペロンチーノ
全粒粉中心に作られた少し太めの生パスタを使ってペペロンチーノを作ってみました。
たっぷりのシラスとねぎが、ニンニクと唐辛子にマッチして、しょうゆ味の和風パスタにもかかわらず、パンチのあるパスタになりました。シラスの塩味が効いています。
■あと1品の!の時に便利なシラスとちくわときゅうりの和え物
冷蔵庫にあるきゅうりとちくわにシラスを和えただけ。簡単です。
ごま油とポン酢にしても良いし、酢、しょうゆ、みりんを混ぜた三杯酢にしても、どちらでも美味しくいただけます。
栄養豊富でアレンジ自在なシラスをもっと食べましょう!
赤ちゃんの離乳食からお年寄りまで、幅広い世代の人が食べられて、嫌いという人はほとんど聞いたことがない食材のシラス。
これから旬の季節に入るので、スーパーや鮮魚店の店頭では新鮮なシラスが手に入ることでしょう。
毎日の食卓で旬の美味しいシラスを食べてみてください。カルシウムたっぷりの優しい味わいに春の訪れを感じられることでしょう。
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