段々と気温が下がり冬に向かってくるこの季節は、自分の手足が冷えていると実感することも多くなりますね。特に女性の場合は手足の冷えに気をつけ、手袋をしたり、靴下を重ね履きしたり、首を温めたりと色々試している方も多いことでしょう。
それでも腰痛に悩んだり、どうしても温まらないと感じることはありませんか?そんな人はお尻を温めてみましょう。お尻を温めるとはどういうことなのかについて調べてみました。
お尻の筋肉とは?
■大臀筋(だいでんきん)■
お尻の中で一番大きく、歩いたり走ったり背中を伸ばすなど全ての動作に使われる筋肉
■中臀筋■
大臀筋の上部にあり、股関節を動かしたり骨盤を支えたりする筋肉
■小臀筋(しょうでんきん)■
中臀筋の深部にあり、足を横に踏み出したりする動作に関わる筋肉
これらの3つの筋肉がそれぞれ作用しあって股関節を支え、足を使った動作を行っています。お尻の筋肉がきちんと使われていることによってヒップラインが上がってスタイルもよくなり、足のラインが美しく整い、腰痛や股関節痛にもならずに済むわけです。
ただ、デスクワークが多い人や運動不足の人はどうしても座っている時間が多くなり、お尻が血行不良になって筋肉をうまく動かせなくなってしまうのです。
お尻が冷えるわけ
お尻には筋肉がたくさん集まっている上に脂肪がついています。また毛細血管がたくさん張り巡らされている場所です。
この部分がデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいたり、運動をする習慣がない場合は動かされることのないままになり、血流が滞ったり老廃物が溜まってしまうため冷えてしまうのです。
特に女性の場合は子宮を守るために腹部からお尻にかけて全体の3分の1の血流が集まっています。このためお尻が冷えて血流が悪くなるということは、それだけ婦人科系の病気になるリスクも高まるということになります。
また「坐骨神経」というお尻から足先にかけての太くて長い神経がありますが、これらが運動不足や、筋肉を正しく動かさないことによって凝り固まったり、関節や骨盤が歪んだりして痛みを発生させます。
こうしたことからお尻が冷えているのは腰痛の原因の1つにも考えられるわけです。
お尻には筋トレが有効
お尻が冷える原因は座ったままで動かさないことと、運動不足による筋力の衰えのために筋肉が減少していき、血流が悪くなることによって起こります。
お尻を出来るだけ動かすおすすめな方法をいくつか紹介します。
■お尻の穴を閉じてみる■
これはどこでもいつでもできるエクササイズです。電車やバスに乗っているなど気づいたら行ってみましょう。
- お尻の穴を腹筋も使ってぎゅっと閉める。
- 閉めたら息を吐きながら10数える。その後ゆるめる。これを3セット。
■階段の上り下りや踏み台昇降■
階段はお尻の筋肉を使う絶好の機会です。
エレベーターやエスカレーターはなるべく使わず、出来るだけ歩いてみましょう。家で踏み台を使って行う場合は、低めの台の上り下りを50回ほど行ってみてください。
■スクワット■
足を肩幅くらいに開き、前かがみにならないように気をつけながらゆっくり腰を下ろして行き、ゆっくり上げます。これを15回を2セットほど、気づいた時に行いましょう。
■お尻歩き■
寝る前に布団の上などに足を伸ばして座り、両足を伸ばしたまま腕を振って前へ20回後ろへ20回進んでみましょう。意外と後ろへ進むのは難しく、お尻の筋肉が温まるエクササイズです。
お尻の温め方
エクササイズと一緒にお尻を冷やさないように気をつけましょう。お腹を触ると冷たいと感じることは多いかもしれませんが、お尻まで触ってみることは意外と少ないものです。
手足が冷えているということはお尻の冷えも同時に意味するので、積極的に温めておきたいですね。
■外出先では■
長時間のデスクワークや立ち仕事などの場合、なかなかお尻を動かす機会がないものです。
そんな時は使い捨てカイロや温湿布などを仙骨(お尻の上にある出っ張った骨)のあたりに貼ります。熱すぎてやけどをしないようにじんわり温めてください。
■家では■
冬場は湯たんぽもとても効果的です。寝る前に布団の中で足元を温めておく人は多いですが、お尻の場所も先に温めておきましょう。血管の多いお尻が温まると、足への血流も良くなり、足の温まるのがいつもより早く感じられますよ。
湯たんぽのいいところは、電気がいらないエコなことと、ポカポカとした暖かさが長く続くところですね。
まとめ
お腹ほど気にしていなかったお尻の冷え。
お尻には大きな筋肉や脂肪がある上に、座っている生活が多い私たちではなかなか動かさない場所ですね。これからは腰痛などの予防も兼ねて、意識して筋肉を動かし、温めて血流をよくしていきましょう。
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