過去何度かこちらのコラムにも登場しましたが、これまで家の掃除はナチュラルクリーニングを実践してきました。最近もこの方法で排水溝をきれいにしたばかり→ナチュラルクリーニングで排水口の【ぬめり】をキレイに!
しかし、恥ずかしながら最近の忙しさから、頑固な汚れだけは見て見ぬ振りをしてきました。ある日、レンジフードを掃除しようと重い腰を上げてみたところ・・・お恥ずかしいことに、取り外せるはずのレンジフードの蓋が、油汚れで固まってビクとも動きません。なんてことでしょう!ついにプロのハウスクリーニングの力を借りなければならなくなりました。
ところが、このハウスクリーニング、作業してくれるのはレンジフードと換気扇のドラム掃除のみ。その下のコンロの部分などは、自分で掃除が必要です。作業日にあまりに汚いのも申し訳ない。ということで、油でギトギトなコンロ周りをナチュラルクリーニングで掃除することにしました。
以前からレンジフードやコンロ周りの掃除はナチュラルクリーニングでしていたので→重曹と粉石鹸。大掃除はナチュラルクリーニングに挑戦してみませんか? 今回もコンロ周りはこの「重曹と粉石鹸でペーストを作って落とす」方法を使おうと思っていました。
ところが、いろいろ調べてみると、実は油汚れによく聞くナチュラルクリーニングのアイテムがあるとか。それが「セスキ炭酸ソーダ」です。ならば新アイテムを試してみたい!と思い立ち、今回はセスキ炭酸ソーダを使って油汚れ落としに挑戦します。
セスキ炭酸ソーダは重曹より油汚れに強い
セスキ炭酸ソーダはナチュラルクリーニングではとても使いやすいアルカリ剤と言われています。これまで使っていたアルカリ剤といえば重曹ですが、セスキ炭酸ソーダの方がアルカリ度が高く、重曹に比べて水に溶けやすいのと、たんぱく質や油汚れに対する洗浄力が重曹よりも上回ることがポイントです。何より単品で汚れが落ちるのは便利!今回は強力な油汚れの付いたコンロ周りを洗うので、重曹よりもセスキ炭酸ソーダを使うことにしました。
セスキ炭酸ソーダの得意な掃除の場所
セスキ炭酸ソーダは単品で使うことができるのでとても便利ですが、特に得意なことを挙げてみました。
■ひどい油汚れの処理(今回のように油のついたコンロの汚れも落とせる)
■血液汚れ(タンパク質の汚れ落しも得意)
■台所のベタベタ汚れ(主に油の汚れ)
■取っ手やスイッチ、器物表面の手垢汚れ(汚れを浮かせて落とします)
その薬剤が持つ得意なことを理解して使用すれば、ゴシゴシこすったりしなくても汚れが簡単に取れるのです。取りたい汚れが何性の汚れなのかを把握してから掃除を始めることが大切ですね。
スプレーを作っておけばいつでも掃除が始められる
・水500ml
・セスキ炭酸ソーダ小さじ1(汚れに応じて濃度を調整します)
・スプレー容器
スプレー容器に水を入れ、セスキ炭酸ソーダを入れて容器を軽く振ると簡単に出来上がります。汚れの程度にあわせて濃度を調整しましょう。今回はかなり頑固な汚れなので小さじ3からスタートしました。作り置きする場合は、2〜3ヶ月を目安に使いきりましょう。作り置きの液は直射日光や高温を避けて保存してください。
実際に体験してみました
お見せするのも恥ずかしいこのコンロの状態。昨日の揚げ物の油なども拭き残しがあって、ギトギトしています。
油でベトベトのコンロに、先ほど作った液体を直接スプレーで吹きかけ、しばらく放置します。今回は汚れがひどかったので3時間ほど放置し、途中で何度かスプレーを追加しました。
スプレーしただけではすぐに乾いてしまうので、セスキ炭酸ソーダを染み込ませたキッチンペーパーを汚れた部分に置いてじっくり汚れを浮かせます。
3時間後、汚れが浮いた状態になった後、スポンジでこすります。この時重曹を少し振りかけて使うと、研磨剤となって汚れが取れやすくなります(コンロの材質をご確認の上ご使用ください)その後汚れを拭き取り、水拭きをします。
ここでも落ちきれない汚れはさらにセスキ炭酸ソーダの濃度を濃くすると良いでしょう。
焦げ付いた汚れはこれ以上取れないものの、セスキ炭酸ソーダのみでここまで汚れを落とすことができました。これは簡単!
なぜこんなに簡単に汚れが落とせるかというと、セスキ炭酸ソーダのアルカリ剤は「油脂を乳化する」「タンパク質を分解する」ということが得意な洗浄剤だからです。
ナチュラルクリーニングを続けているのは「無臭」「ペットにやさしい」から
強力な洗浄力を持った洗剤には劣るかもしれませんが、ペットもいる我が家では、ナチュラルクリーニングを続けています。それは万が一舐めてしまっても、万が一掃除中にスプレー剤を吸い込んだとしても、大事には至らないだろうという安心感と、無臭なことがポイントです。
セスキ炭酸ソーダという新しいアイテムを使った掃除の仕方もわかり、これからはもっとこまめに掃除をしなければと心を新たにしたのでした。
追伸:後日談「油汚れには高温でつけおき洗いを」
後日、プロのハウスクリーニングの方に換気扇の掃除をお願いしました。その時聞いた話は「60℃程度の熱い湯を使ってつけおき洗いをし、汚れを浮かせてからアルカリ性の洗剤で油汚れをこすり落とすこと」でした。やはり油汚れにはアルカリ性!これからはこまめにレンジフードや換気扇を掃除していこうと思います。
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